世界のエネルギー効率は2023年もわずか1%の低下にとどまり、2010年~2019年の平均(-1.8%/年)を下回り、2℃目標の達成には不十分です。
世界のエネルギー効率は2023年にわずか1%減少しました。つまり、2022年(-2.5%)や履歴トレンド(2010年~2019年は年間-1.8%)よりもはるかに緩やかです。これは、2℃のシナリオを達成するために必要な年間3.5%以上の削減と比較すると、依然として非常に不十分です。
2023年、世界のエネルギー消費量は世界のGDPよりも緩やかな増加率(それぞれ+2.2%と+3%程度)で推移しましたが、エネルギー効率のレベルと傾向は世界の地域によって大きく異なり、経済構造やエネルギー効率の達成度の違いを反映しています。
OECD諸国におけるエネルギー効率は急減しました(2010年から2019年までの年間-2.1%の傾向と比較して、2023年は-3.1%)。これは主に、再生可能エネルギー発電量の増加と産業活動の低迷によるものです。EUではエネルギー消費量が4%減少したため、エネルギー効率は4.7%低下しましたが、GDPはわずかに増加しました(+0.5%)。EUのエネルギー効率は現在、世界平均より42%低くなっています。また、エネルギー効率は北米(米国とカナダの両方で-2%以上)、日本(-5.3%)、韓国(-4.1%)で縮小し、オーストラリアでは安定を維持しました。
OECD以外では、2023年のエネルギー効率にほとんど変化はありませんでした。中国では1.3%増加し(現在、世界平均より32%高い)、2010年から2019年の急減(-3.9%/年)とは対照的であり、インドでは2.6%減少し、履歴トレンドよりも速いペースで減少しました。ロシアでは3.2%減少、アフリカでは2.7%減少(エジプトと南アフリカで減少)、ラテンアメリカでは1.2%減少(ブラジルでは+0.4%で安定)しましたが、中東では2.3%増加しました。
2024年版グローバル・エネルギー・トレンドは、重要なエネルギーデータに関する洞察を示し、COP28の誓約を評価し、現在のトレンドが2030年までに再生可能エネルギー容量の3倍とエネルギー効率の2倍をサポートするかどうかを判断する。
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